クーガー、AIの学習履歴・実行履歴をブロックチェーンに記録しAIの信頼性を担保するシステム「GeneFlow」を開発

クーガー株式会社(本社: 東京都渋谷区、代表取締役CEO: 石井敦、以下「クーガー」)は、AI・IoT・AR/VR・ブロックチェーンを組み合わせ、空間をスマート化するテクノロジー「Ludens(ルーデンス)」の一部として、AIの学習履歴・実行履歴をブロックチェーンに記録し、AIの信頼性を担保するシステム「GeneFlow(ジーンフロー)」を開発しました。あわせて、本技術のクローズドテスト開始にあたり、外部パートナー企業を募集します。

クーガーはAI・ロボティクスの技術開発の中で、AIの学習履歴・実行履歴で信頼性を確認できるGeneFlowプロジェクトに早期から取り組んでおり、主要パブリックブロックチェーン「Ethereum(イーサリアム)」および、コンソーシアム型ブロックチェーン「Quorum(クォーラム)」に対応した技術開発を進めてきました。今後は、内部での実証実験に加え、外部パートナーとのクローズドテストを実施し、実際の用途で求められるパフォーマンスや大規模データへの対応を目指します。

■背景
AIの分野は機械学習およびその関連技術であるDeep Learningにより大きく進化を続けています。機械学習の特徴は、アルゴリズムよりも学習するデータに大きく依存する点であり、学習データ次第でどのようなAIにもなり得ます。ロボットなど高度で複雑な判断をするハードウェアの自動化を実現するためには、無数の学習データを活用して学習させることが必須となります。これに伴いAIの判断根拠がわからない「ブラックボックス問題」が懸念されています。

また、これからIoT全盛時代を迎え、自動運転車やドローン、スマートスピーカーをはじめとする無数のハードウェアがインターネットに接続されることにより、通信データの量と種類が爆発的に増大します。それに伴い、それらのデータをリアルタイムに近い形で処理するAIが、あらゆるデバイスに搭載される「AI Everywhere」の状態になると予想されます。

その際に重要になるのが、意思決定や動作の信頼性を担保するために、「AIがどんなデータを学習してきたのか」「AIの判断結果(実行結果)はどうだったか」という履歴です。

■用途(課題解決)
GeneFlowは、学習処理、実行処理(推論処理)、最適モデル選択の3機能に分類されます。学習処理では、AIがどんなデータで学習を行ってきたかという学習履歴をブロックチェーンに保存します。その際、学習済みモデルと学習データは分散型ファイルシステムに格納されます。実行処理では、学習済みモデルを分散型ファイルシステムから呼び出し、対象データに対する実行結果を表示します。最適モデル選択では、様々な組み合わせで生成された複数の学習済みモデルを評価し、最適となるモデルを選択可能となります。

これらのすべての履歴はブロックチェーン上に記録されていくため、改竄(かいざん)されたり消失することがなく、AIの動作や成り立ちに大きな信頼を与えます。加えて、履歴が確約されるため、信頼性が高い安全な学習データや学習済みモデルを複数の企業や研究機関で共有することも可能となります。

URL:https://couger.co.jp/jp/detail05.html

【ルーデンスについて】
AI・IoT・AR/VR・ブロックチェーンを組み合わせ、空間をスマート化する当社独自のテクノロジー「ルーデンス」の開発を進めています。

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