AI後のホスピタリティとは?ホテルやイベントなどのCXを追求する企業が首都ロンドンへ「Future Fit Conference」にクーガーCEO 石井が基調講演

AIにホスピタリティは作る事は可能なのか?

ロンドンのAmerican Squareで3月11日、MIA(Meeting Industry Association) の主催する”Future Fit Conference”に、クーガー代表の石井が基調講演を行いました。

同カンファレンスはホテルやイベント企業など、顧客体験(CX)が心臓となるホスピタリティ企業を対象に開催されています。『人間は進化していくテクノロジーにどのように対応するか?』をテーマにしている、ロンドンで業界有数のカンファレンスです。今回、石井は7名のスピーカーの1人として招待されました。

AIによる無人化はホスピタリティを再定義してくれる

Amazon Goをはじめ、無人店舗は多くの企業が注目するホットな市場です。

24時間働くことのできる機械は、人為的なミスの削減、人件費の削減を実現することを目指しています。AmazonGoは支払いの待ち時間のストレスを削減するどころか、待ち時間を0にするという画期的な仕組みを、センサーや物体認識技術などを通じて実現しています。

また、店舗以外でも、企業の受付にタブレット端末を置いて来訪者対応をするなど、テクノロジーは人間の仕事を代替しています。

一方、無人化はメリットだけではありません。ホスピタリティという言葉に代表されるような、人対人のコミュニケーションをなくすことも同時に意味しています。

この主張は決して、無人化を否定しているわけではありません。人件費や人為的ミスの削減は企業や顧客にとって間違いなくプラスです。重要なのは、これまでの良い側面をどのようにアップデートしていくかです。

”無人化”はホスピタリティを再定義する時間を与えてくれます。
ルーデンスの心臓”バーチャルヒューマンエージェント”が人型である意義
ルーデンスのバーチャルヒューマンエージェントは人とテクノロジーを繋げる人型エージェントです。

私たちは日常で、無意識的な大量の情報処理を行いながら、物体認識を行なっています。(実際、この人間の高度な処理を今のAIで再現することは難しいため、リアルタイムで物体認識を必要とする自動運転車の実現に懐疑的な人もいます。)

例えば、人間は丸いものを見た時、異なる見た目の野球ボールもサッカーボールも『転がるもの』として簡単に認識します。また、学校の先生に対する態度や親に対する態度が異なるように、人に何と認識されるかはコミュニケーションにおいて大きな影響を与えています。

接客業に多くのトレーニングコストをかけられているのは、顧客の信頼を得ることが重要だと認識されているからであり、それらの要素は声のトーンや表情、言葉遣いなど様々です。

バーチャルヒューマンエージェントは”コミュニケーション”で信頼を獲得するために4つのアプローチをとっています。

1 3Dインターフェース - 人間に何と認識されるか?

先述したように、人間に”何であるか?”を認識されることは非常に重要な役割を果たします。実際に、人型のインターフェースを用いた技術研究の成果も挙げられており、インターフェースはコミュニケーションを獲得する上で非常に重要です。

2 AI技術 - コミュニケーションできるか?

チャットボットを取り入れる企業が増えているように、人間の行なってきたコミュニケーションの一部はすでに自動化されています。当然ですが、会話が成立しなくてはコミュニケーションは成り立ちません。NLPといわれる自然言語処理にも多くの課題が残されてはいますが、AIの会話精度は日々進化しています。われわれは物体認識や感情認識など、様々なAIを融合する事でより精度の高いコミュニケーションの実現しています。

3 ゲーム技術 - コミュニケーションを調整できるか?

ゲームは簡単すぎても、難しすぎてもユーザーは熱狂しません。そしてゲームはユーザーのプレー最中にそれらの調整を行なっています。私たち相手によって、”空気を読む”コミュニケーションを行うように、リアルタイムでコミュニケーションを調整することは相手との会話を円滑する上で重要な役割を果たしています。ゲーム技術の知見を生かして、人間のような高度な”調整”を実現することを目指しています。

4 ブロックチェーン技術 - プライバシーを担保できるか?

友人に話す話題と、親に話す話題が異なるように、人間は無意識的にも相手を選択して情報の提供を行なっています。それはプライバシーという言葉に代表されます。ルーデンスはブロックチェーン技術を通じて、情報の透明性とプライバシーをどのように守るかの研究及び開発を行なっています。

ルーデンス”バーチャルヒューマンエージェント”は人の代替ではない

パネルディスカッションでは、将来的にAIによって職が奪われるのかという議論があげられました。
”人間らしさ”を追求するルーデンスのバーチャルヒューマンエージェントは一見、人間の職を奪う印象を与えるかもしれません。しかし、人間にしかできない仕事も数多く存在しているように、”バーチャルヒューマンエージェント”は新しいコミュニケーション接点をユーザーに提供することで、人間をサポートする存在になっていきます。

そして、ホテルなどの業界がより”ホスピタリティ”を洗練するテクノロジーとなり、サービス向上につなげることができると力説しました。

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