今回はLUDENSのバーチャルヒューマンエージェントの視覚機能とも言えるVisualCortexのリサーチと開発を担当しているプリヤ・カンサル(Dr.Priya Kansal)さんをご紹介します。

── プリヤさんのことについて教えてください

私はクーガーで画像認識技術を中核とした、バーチャルヒューマンエージェントの視覚機能に関する部分のリサーチや開発に携わっています。

具体的な機能としては、画像に映った人間の感情や性別、年齢、どこを見ているか、などを認識します。これらがバーチャルヒューマンエージェント・レイチェルに組み込まれて動きます。我々はこのプロダクトをVisualCortexと呼んでいます。

──「VisualCortex」のことについて説明していただけませんか?

面白い名前ですよね。Cortexは「脳の皮質」という意味の言葉です。つまりVisualCortexは、「視覚皮質(視覚野)」を作り出すという意味合いが込められています。

── AI業界に興味を持った理由を教えてください。

定量計算を学び終わった後に日本へ来てAI業界でのフルタイムの仕事のオファーを受けました。その際にAIを用いたコンピュータ技術には沢山の利用法があり、沢山の人々の役に立つ事を知りました。作り出したアプリケーションが生み出す社会的影響にとても関心があり、特定の企業や大企業にだけでなく社会に利益を与えることが出来るようなAIを用いたアプリケーションの開発に貢献したいと思っているからです。

── クーガーに入社した経緯を教えてください

私がPhD取得を終えようとしている時に、自動車会社からデータサイエンティストとして仕事のオファーを貰いましたが、夫の日本への転勤が決まり、それを受けることが出来ませんでした。その後、クーガーの求人をLinkedInで見つけ働くこととなりました。私はクーガーで初めての外国人女性社員で、当時、他に専任のコンピュータービジョンのAI技術者はいませんでした。そのような点から始めは大変不安でしたが、社員の皆が大いに歓迎してくれました。皆、とても話しやすい人たちで、すぐに溶け込むことができました。

特に石井さんは、とても博識で色々なことを説明してくれますし、いつでも相談できるので大きな助けになりました。クーガーの一番良いところは、仕事の進め方をそれぞれがやりたい方法でさせてくれる事です。

クーガーはコロナ禍においても、出産においても、また病気の時においても、とても支えになってくれる会社です。

2021年のCVPRにて発表された論文より抜粋。

── CVPRやFacebookなど様々なコンペティションへの参加について

CVPRでは、りんごやスプーン、また動物など色々な種類の物体の骨格を的確に認識する事が求められました。その結果、大会での発表に招待されることになりました。

Facebookの大会では、人の眼球の画像を強膜や瞳孔などに分割して分類する課題に取り組みました。2021年に参加したCVPRでは光が無い中でも熱に反応する「熱画像」に焦点を当てています。高解像度のサーマルカメラは高価なので、低解像度のサーマルカメラにAI技術を使い、解像度を高める事にチャレンジしています。

写真は2019年のCVPR。この時はコロナ前でリアルイベントでの開催でした。

── 共同で発表することの多いサバリさんとはどの様に一緒に取り組んでいますか?

まず、お互いのアイデアを出し合います。そして、各自の進め方でアイデアを具現化していき、結果を持ち寄って議論します。双方で交替してモデルを作り、様々なパラメータを試した後、どの結果が公開出来るかを議論します。お互いに納得したら、論文の執筆を始めるといった形です。

── 仕事への目標は何ですか?

短期間での目標は、バーチャルヒューマンエージェントの能力を高める事です。長期間での目標は、より社会に役立つプロダクトを送り出す事です。例えば、我々のプロダクトにより孤独感に苦しむ人々に人間同士のような交流を提供することができると考えています。私の目標とクーガーの目標が近く、同時に社会に貢献できる事もあり、楽しく働く事が出来ています。

── 趣味を教えてください。

母親業もしているので、趣味に使う時間がないのが現実ですが、趣味は子供達と遊ぶことでしょうか。子供達が寝た後の自由時間では、読書が大好きです。またSNSを良く利用し、AI業界の記事を読んだりする事が好きです。

── 最近、興味のある事は何ですか?

新型コロナウイルスについてリサーチをする事に関心があります。特にAI業界にも関わるコロナの最新情報を知る事が好きです。何が起こっているのかをリサーチするようにしており、コロナワクチンの成果や副作用、また仕事に関わる識別や分割などにおいての情報をリサーチしています。

── 仕事へのモチベーションはどこから来ますか?

同僚からです。皆が高いモチベーションで働いているのを見ると、私もベストを尽くそうという気持ちに駆り立てられます。

また、私の夫と家族のサポートが力になっています。夫と母からのサポートで力は倍増ですね。若い頃に父親を亡くしましたが、母は父の役目もしてくれていて、私と兄弟を育ててくれました。

── クーガーの求人を検討している方へのメッセージ

クーガーは、魅力的なチャレンジが出来る会社で、同時に自由で、応援やサポートが充実した環境です。クーガー全員があなたの働きやチャレンジを信頼してくれる事が、クーガーの一番良いところですよ。

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